アスベストの定性分析とは?定量分析とは何が違う?

公開日:2025/04/15
アスベストの定性分析とは?定量分析とは何が違う?

建物の解体工事の前には、アスベストが含まれているかどうかの調査が必要です。とくに、アスベストの定性分析は、建物にアスベストが含まれているか調べる重要なプロセスといえます。そこで本記事では、アスベストの定性分析についてや、定量分析との具体的な違いについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

定性分析の概要・必要性

アスベストの定性分析は、アスベストが試料中に含まれているか、特に0.1%を超える含有があるかを調べる重要な分析です。この分析には、厚生労働省が定めた2つの方法が一般的に用いられています。

偏光顕微鏡法

1つ目は「偏光顕微鏡法」です。偏光と呼ばれる光を試料に当て、色の変化や光の屈折を見る方法です。

これにより、アスベストが含まれているかを判断します。この方法は比較的短時間で低コストで行えますが、人間の目に頼るため、判断力や知識が必要となります。

X線回折分析法と位相差分散顕微鏡法の併用

2つ目の方法は「X線回折分析法と位相差分散顕微鏡法の併用」です。X線を試料に照射して反応を調べ、また特殊な液剤に浸した試料を顕微鏡で観察し、色の変化を確認するものです。

こちらは、偏光顕微鏡法に比べて技術的な知識や経験を必要とせず、より確実な結果を得ることができます。ただし、判定には時間がかかり、費用も高くなる傾向があります。

定性分析の必要性

アスベストの定性分析は、主にアスベストが含まれているかを明確にするために実施されます。目視による判断が難しく、正確な判定が求められるため、専門的な分析が必要です。特に、アスベストの繊維が飛散していると、それを吸い込むことで肺がんや悪性中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。

そのため、アスベストの取り扱いや解体作業を行う前には必ず専門業者に依頼して、事前に調査・分析を実施することが求められます。このように、アスベストの定性分析は、安全で健康を守るために不可欠な手段です。

定性分析と定量分析の違い

アスベストの分析には、定性分析と定量分析があります。どちらも試料を採取して分析する点は共通していますが、目的が異なります

定性分析は、アスベストが試料に含まれているかどうかを調べる分析方法です。一方で定量分析は、試料中に含まれているアスベストの具体的な含有量を調べます。

通常「アスベストが含まれていない」と判断できれば、含有量を調べる必要はないため、まずは定性分析を実施します。その後、アスベストが含まれていることが確認された場合に、定量分析を行って含有量を特定するのです。

このように、定性分析はアスベストの有無を確認するために行い、定量分析は含有量を調べるために行います。

アスベスト調査・分析の流れを紹介

アスベストの調査・分析は、建物の解体工事を行う際に義務化されています。大気汚染防止法に基づき、事前にアスベストの調査を実施し、適切な措置を取ることが求められています。この調査は、専門業者に一貫して任せることが一般的です。具体的な流れとしては、調査の流れは書面調査、現地調査、採取・分析、報告書の作成と進んでいきます。

書面調査

アスベスト調査の最初のステップは、書面調査です。ここでは、建物の設計図や仕様書を基に、使用されている建材や工法がアスベストを含有している可能性があるか調べます

設計図書に記載されている情報をもとに、アスベストが含まれている可能性のある建材を特定します。この段階で建物の情報を事前に把握しておくことで、現地調査を効率的に進めることができ、アスベストを含む建材の見落としを防ぐことも可能です。

現地調査

次に、現地調査が行われます。書面調査だけでは全てのアスベスト使用状況を把握することはできないため、現地で実際の建物を目視で調査します。

設計図書に記載された建材が実際に使用されているか、設計図書に記載されていない建材がないかを確認することが重要です。現地調査は、書面調査では判明しない潜在的なアスベスト含有の問題を明らかにするために不可欠な工程です。

採取・分析

現地調査でアスベストの有無を明確にできない場合、アスベストを含む可能性がある建材の一部を採取し、専門機関で分析を行います。この段階で実施される分析は、定性分析や定量分析が一般的です。

定性分析では、アスベストが含まれているかどうかを判断し、定量分析ではその含有量を測定します。目視調査だけでは見落としが生じることがあるため、採取と分析はアスベストの有無を正確に確認するために非常に重要です。

報告書の作成

調査が完了した後、専門業者は調査結果をまとめた報告書を作成します。この報告書は、アスベストの有無にかかわらず、必ず都道府県などに報告しなければなりません。

とくに、2022年4月1日からは「建築物の解体作業で、対象となる床面積の合計が80㎡以上である場合」「建築物の改造・補修作業、または工作物の解体・改造・補修作業の請負代金の合計額が100万円以上である場合」に、アスベスト有無の事前調査結果の報告が義務化されています。このように、アスベスト調査に対する規制は厳しくなっており、適切な調査と報告が求められています

まとめ

アスベストの定性分析は、建物の解体工事前に必須の重要なプロセスであり、アスベストが含まれているかを確認するために行われます。偏光顕微鏡法やX線回折分析法などの方法を使って、アスベストの有無を判断するのです。定性分析と定量分析は目的が異なり、前者は有無を確認し、後者は含有量を測定します。アスベストの健康リスクを避けるため、正確な調査が求められます。また、アスベスト調査は法的に義務付けられており、安全な解体作業を支えるためにも重要なプロセスです。

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